辛く 悲しい出来事

親しくしている友人のお嬢さんA子ちゃんが三日前亡くなった
乳癌が発覚し 5年間病気と闘った

私はA子ちゃんのピアノを12年間見てあげた
口数の多い生徒さんでは無かったけれど こんな私によく着いて来てくれた

めでたく音大に合格され その後はピアノ講師の道を選んだ
発表会でA子ちゃんと一緒に連弾した「あぐり」「カノン」を思い出す


結婚 出産と 嫁ぎ先のご家族からも大切にされ、幸せを絵に描いたような暮らしぶりだった
一粒種の女児Rちゃん誕生後 彼女の体から癌が弾け 病気が発覚してから1年半後には骨に転移

そんな状況の中でも私を新居に招いてくれ ホットティーとケーキをいただき歓談した
瀟洒な建物の一角には 彼女とだんな様との手造りの庭が広がって 初夏の花々が色を添えていた



ある時 体が痛くて横になれず 食卓テーブルの椅子で寝ていることを友人から知らされる
辛くて それ以上何も聞けなかった


半年前から友人のご実家に身を寄せて在宅介護を受ける
痛くても今月初めまでピアノのレッスンをしていたよう
なんという強さなんだろう。。。


ここ一週間ほど前から徐々に体力が弱り 家族の問いかけにも返答が薄れていった
息を引き取る時は眠るように逝ったと 
それがせめてもの救いだった と 友人は涙ぐむ


ご葬儀は本人の希望で 身内だけでひっそり執り行われた
居ても立ってもいられない私は お見送りだけに急ぐ


パパに寄りそうRちゃんの姿が痛々しい
にっこりほほ笑む娘の遺影を抱き 深々と私に頭を下げる友人の顔は いっそう青白く見えた
葬送曲 ショパンの「別れの曲」が耳に付く



A子ちゃんの妹さんが私に近寄り 「また母の話し相手になって下さい」 と
涙が枯れるまで泣いた と 友人が傍らで言う
みんなに愛され A子は幸せだった とも


来春愛娘の入学式を待たずに旅発ったA子ちゃん 亨年39歳
あまりにも若すぎる死


不条理の出来ごととは このようなことを言うのだろうか。。。




紫色の花が好きだったA子ちゃん
もう苦しむことはないからね。。
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